Room 7

Role Ploto

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■作品作りの背景


カメラがデジタル化し、誰でも簡単に綺麗な写真が撮れるようになり、AIにはできないことは何かを追いかけて来ました。そして写真の歴史から垣間見た、時代と共に移ろう画家の姿にインスピレーションを得て、写真を本来の役割から解放し、色や質感に分けて再構成することを試みました。その結果、何気ない日常を切り取った写真から架空世界を組み上げる「ローレフォト」を考案しました。重力や時間など、あらゆる事柄から解放された、写真の中の自由な世界を楽しんでいます。デジタル時代の今だからこそできる、時間と場所をつなぐことに力を入れ、私たちが肉眼では見ることのできない世界を作品に込めています。日本に限らずさまざまな国を訪れ、作品作りの素材集めに取り組んで参りました。2017年からは、東京をまるごとリノベーションして、東京が失った広い空や自然を取り戻し、日常をファンタジーに変える「東京リフォーム 空の2F」シリーズを制作しています。

 

■ローレフォトとは

ローレフォトとは、2006年から始めた被写体の内面を表す表現技法で、パソコン上で写真を何枚も重ねて作った絵のように見える写真のことです。CGでなく写真だけを使って制作しています。約30枚の写真を重ねることで、色や空間を作っています。写真を絵具のように使うこの技法によって、モノを本来持つ役割から解放し、色や質感として再構成することができます。作品は、仕上げに樹脂で独特の風合いを加え、光の反射による立体感をつけていきます。
ローレフォトがNHKおはよう日本など約90のメディアに取材を受けました。

■作品の想い

日常生活をファンタジーに変えたいという想いで、自分を束縛する常識からの解放と、次へのいい予感を表現しています。小さいころは毎日が冒険と発見に溢れていました。ドアや、道や、階段は、私にとって、もう一つの世界への入口です。日常風景の中に、そこから繋がるストーリーを見つけ、潜んでいるかもしれないパラレルワールドに想いを馳せ、別々に存在する場所や時間を旅する作品を作っています。

作品は架空風景ですが、すべて実際に存在した場所やものを組み合わせることで制作しています。階段やドア、分かれ道は、私たちが人生で出会うさまざまな選択肢に関する心象風景でもあります。新しいことに挑戦するとき、不安や迷いはつきものですが、その先を見てみたいという冒険心は私たちを前に向かわせてくれます。私たちは、人が数千年積み重ねてきた歴史の中の今を生きています。その壮大な時間に想いを馳せると、今はまだ迷走していても、過去がそうだったようにきっと次が開けると思えてきます。

一部人物を配置した作品があるのは、スケール感を伝えると共に、作品の中の視点を作ることで、作品を外から眺めるのでなく、そこに立った時に見える空を想像頂くためです。

作品の中に立ったとき見える空を想像して見て下さい。作品には、そこから見上げた時に見える空は描かれていません。今が何歳でも、生まれた時みたいに、ゼロから次の一歩を踏み出す勇気を持っていられるように、今後も作品作りに取り組んでいきたいと考えています。

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